
患者さん・医療関係者のために
医薬品は、薬そのものだけではなく、情報と一体となって初めてその役割が果たせるといわれています。当社では、日本全国に配置しているMR(医薬情報担当者)を通じ、医療機関に適正使用に関する情報などを適時適切に提供しています。同時に品質や安全性に関する情報の収集に努め、集積した安全性情報を一元管理し、新たな製剤工夫や情報提供につなげています。

1. 医薬品の適正使用に対する取り組み

社内の取り組みとしては、自社製品の有用性に関する情報だけではなく、適正使用に必要な情報をバランスよく提供できるようにMR の教育研修を実施しています。常に患者さんのことを考え、薬物療法のパートナーとしてチーム医療の一端を担える人材の育成を目指しています。
社外への取り組みとして、診療報酬改定に関するニュースや服薬指導のポイント講座といった医療関係者向け情報から、ジェネリック医薬品に関する情報、食事療法レシピ集などの患者さん向け情報まで、各種の情報をweb サイトで提供しています。
また、新薬およびジェネリック医薬品に関して、各種指導箋を取り揃えており、医療機関のニーズに合わせた情報提供を実施しています。さらに高尿酸血症・痛風の総合情報サイトとして医療関係者向けに「ウラリット.jp」、患者さん向けに「痛風ナビ」を設置し、ニーズや知識レベルに合わせた高尿酸血症・痛風についての情報を発信しています。

(1)MRによる情報提供
全国に約200名のMRを配置し、薬剤使用や患者指導に関する相談など、医療機関のニーズに応じた情報を適正かつ迅速に提供するよう努めています。新型コロナウイルス感染症の拡大防止や予防を踏まえ、IT を活用した情報提供活動にも積極的に取り組んでおり、地域医療の中核を担う基幹病院を中心に各医療機関における連携を踏まえた効率のよいMR活動を継続していきます。
(2)各種研究会の支援
当社は認知症や生活習慣病をはじめとした各疾患に関するセミナーや研究会を通じ、医療関係者に最先端の情報や治療に関する意見交換の場を提供しています。
(3)豊富なサポートツール
最新の情報を医療現場にお伝えするために、医師・薬剤師向けの情報誌を定期刊行しています。また、各種食事療法や運動療法などに関する指導箋、健康管理に役立つアイテムなど、豊富なサポートツールで医療の質の向上に貢献していきます。
(4)お問い合わせへのスピーディーな対応
主に医療関係者・患者さんからの電話によるお問い合わせに、的確かつスピーディーに対応するため、くすり相談室を設置して医薬品の適正使用をサポートしています。
・くすり相談室…0120-47-9321
※携帯・PHS からは03-3863-1225
※受付時間 : 8:45 ~ 17:30(土日祝祭日を除く)
2. 安定供給体制の強化

拡大するジェネリック医薬品市場に安定的に供給を行うため、原薬購入先の複数化や現地製造所の監査強化などに取り組んでいます。また、日本薬品工業株式会社つくば工場3号棟における医薬品の製造工場としては日本初となる全面免震構造の採用やベトナム工場の稼働、医薬品卸を通した供給体制を整えている点など、開発・製造・販売のすべてのサプライチェーンにおいて安定供給に向けた体制を構築し、改善を続けています。
また、新型コロナウイルス感染症の予防に関しては、テレワークや時差出勤の推奨、WEB 会議の利用などの対応を行い、工場における予防対策を講じ、医薬品の安定供給に支障が出ることのないよう取り組みを継続しています。
3. 安全性・利便性の向上
新薬もジェネリック医薬品も同様に、品質確保への取り組みや情報提供体制の充実を図るとともに、製品の視認性や取り扱いやすさの向上を目指した工夫を施す取り組みを進めています。
内服薬のPTPシートをはじめとした包装材への表示の工夫や、抗がん剤の曝露防止に配慮した外装包装を採用するなど、医療関係者や患者さんの安心・安全につながる取り組みのため、たゆまぬ努力を続けています。
安全性や利便性に配慮した製品工夫の一例

見やすい艶消しのPTPシート
光の反射による読みにくさを改善しています。
ユニバーサルデザインフォントを使用
識別しやすい文字を使用しています。

利便性に配慮した錠剤デザイン
薬剤に関する情報(会社名と薬剤の成分)を表と裏に反転して印字しているので二分割した場合でも識別可能です。※薬剤師が錠剤を割って患者さんに処方することがあります。

抗がん剤の曝露(ばくろ)防止への工夫
抗がん剤が医療従事患者に触れないような包装工夫を行っています。※抗がん剤は、がん細胞に対しては抗がん作用を示しますが、正常細胞に対しては毒性を示すことが知らされています。