嬉しかったこと
大失敗したこと
同じく2年目のころ、抗生剤の注射を使っていただいているS病院で製品が欠品してしまいました。さっそく支店に手配を頼みましたが、入荷まで1週間ぐらいかかってしまうとのこと。仕方なく別の得意先からしばらく借りて届けることにしました。当然、私が借用書を書いてS病院に届けたのですが、何を思ったか、欠品させてしまったS病院の事務長にも借用書を書いてくれと言ってしまったのです。当然事務長は憮然として、「欠品はそちらの責任だぞ。なんでうちが借用書を書かなきゃいけないんだ?」。
結局、無理やり書いてもらい、1週間後に欠品は解消して処理は無事終わったのですが、その時に事務長から「二度と来るな!」と出入り禁止を言い渡されてしまいました。とにかく貸し借りに間違いがあってはならないという思い込みで、「俺は絶対に間違っていない!」と、憮然としながら営業所に戻り先輩たちに経過を話すと、そりゃ事務長が怒るのも仕方がないなと笑われ、「すぐに謝ってくれば大丈夫だよ」と言われてしまいました。
確かにS病院には何の責任もなく、逆に迷惑を掛けているのに、何であの時そうしたのか。とにかく謝りに行くにも初めての出入り禁止宣言だったのと、謝るにもバツが悪すぎて困っていると、結局先輩が病院まで一緒に来てくれて、「まぁ、大丈夫だから素直に謝ってこいよ。ここで待っててやるから。どうしても駄目なら一緒に謝ってやるから」と後押しされて病院へ。結局、事務長にはお許しをいただき、逆に注文までもらってしまいました。
病院から出てきて先輩に結果報告すると、「良かったな。言った通り大丈夫だったろう?」とまた笑われてしまいました。いま思うと頑固だった自分に呆れるとともに、あの1件がトラブルがあった時の対処法を覚えた第一歩だった気がします。












入社2年目の頃、まだ製品知識もおぼつかない不整脈治療剤を紹介しているときに、ある開業医のDrから対抗品との使い分けや作用機序の違いを聞かれて、持っている知識のすべてを吐きだして説明しました。冷汗かきかき一通り説明し、「ご理解いただけましたでしょうか?」と尋ねると「いや~、詳しいねぇ。非常によくわかったよ。また教えてください」との返事。Drにご挨拶して得意先から出てきたあとに、いままでにない充実感を味わいました。それまでは一方的に自社製品の話をするだけで終わっていたのが、Drの診療の役に立ったという医薬品メーカーとしての使命を全うした感覚でした。
また逆に"Drも専門外の薬剤については意外に知らないんだな"と自信を持った出来事でした。MRなら誰もが経験することとは思いますが、MRとして一皮剥けた瞬間だったと思います。